10月12〜14日 *repo* GAKU
『紅葉の北海道』
kiyoさんはじめ「森さか」の皆々様、ご無沙汰いたしております。
実は、釣りのほうも、すっかりご無沙汰しておりました。
8月の遠征以来、忙しさにまぎれて、一度もロッドを振る機会がないまま、気がつけば、
本州の河川はどこも禁漁を迎えていました。
久々の三連休♪
そこで思い立ったのが秋の北海道です!
毎年のように北海道で釣りを楽しんできた自分ですが、秋の時季に訪れるのは初めてです。
狙いはもちろんワイルド・レインボー!
ですが、夏の豪快なドライフライでのFFとは趣きを異にして、秋は、繊細なマッチ・ザ・ハッチが要求されると
言います。
エルモンヒラタをはじめとしたメイフライ各種、それにカメムシやテントウムシ、そして小さな羽蟻など、
状況次第ではテレストリアルの出番もありそうです……。
空港に降り立ち、レンタカーを走らせると、秋晴れの下、一面の紅葉が迎えてくれます。
こんな異国のような風景の中にいると、つい数時間前までの、喧騒の『日常』が嘘のようです。
2ヶ月ぶりに再会したYOKOZEKIさんとともにお馴染みの川に立てば、すっかり色づいた河畔の木々が、
夏とはまた違った表情を見せてくれます。
澄み切った空気の中、温かな日差しを受け、ゆったりとラインを伸ばして釣り上っていくと……
昼過ぎ頃、待望のライズが始まりました。
ですが、「秋の日は釣瓶落とし」の言葉どおり、この季節は陽が傾くのも早く、
4時半頃にはすっかり暗くなってしまいます。
早々に宿に戻った後、今宵は、YOKOZEKIさんのご案内で、素敵なお店で深夜まで釣り談義です。
翌日も快晴です。
大きな木が覆いかぶさるように張り出した、この水深のあるポイントは、夏に良い思いをした場所ですが、
この季節、さすがに魚たちのスイッチは入っていないのか、ドライにはまったく反応がありません。
流れる落ち葉が、魚たちの意識を水面から遠ざけているのかもしれません。
そこで、慣れないニンフにシステムを変えると、さきほどドライを流した同じ流れの中から、
立て続けに元気なレインボーがヒット!!
でも、なんか違うんですよねぇ〜。
へっぽこな自分がやると、「釣った!」ではなく、「釣れちゃった〜」って感じばかりで……(汗)。
そうこうするうちに、ご覧の通り、流れには大量の落ち葉が……。
そこで、別の川へと移動してみます。
こちらは、すでに落ち葉のピークは過ぎたようで、早くも晩秋といった趣きです。
空気が温かさに包まれる午後1時過ぎ頃からだったでしょうか。
メイフライのハッチに、にわかに渓全体が活気づいてきたかのようです。
あるポイントでは、流れの筋ごとにいくつものライズが始まり、
元気一杯のレインボーが次々とロッドを曲げてくれます。
それは、水深のある小さな流れ込みでの、何気ないライズでした。
ヒット直後のロッドに伝わる重量感が、明らかに今までのサイズと違います。
そのスピード&パワーに久々の大興奮!
この川特有のDNAを代々受け継いできたのでしょうか。 コンパラ#12をためらいもなく咥えてくれたのは、
くっきりとした黒点をグリーンバックの背中一面に纏った、野性味あふれる魚体です。
そのレッドバンドが、夏に出会ったレインボーたちのそれよりも、心なしか赤々と染まって見えたのは、気のせい?
それとも、燃えるように渓を包み込む、鮮やかな紅葉のせいだったのでしょうか?
2泊3日の慌しい旅ではありましたが、『日常』から切り離された、夢のような時空間の中で、
またひとつ、新しい北海道の魅力を堪能することができました。
お世話になりました。
まもなく、長く厳しい冬が訪れるのですね。
またお目にかかれる日まで、お元気で……。